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作品情報

不滅の男 エンケン対日本武道館

◇基本データ

タイトル不滅の男 エンケン対日本武道館

公開年2005年

製作国日本

配給アルタミラピクチャーズ

◇スタッフ

監督 遠藤賢司 (エンドウケンジ)  

製作 枡井省志 (マスイショウジ)  

プロデューサー 土本貴生 (ツチモトタカオ)  

撮影 長田勇一 (Yuichi Nagata)  

音楽 遠藤賢司 (エンドウケンジ)  

編集 遠藤賢司 (エンドウケンジ)   村上雅樹 (ムラカミマサキ)  

録音 郡弘道 (コオリヒロミチ)  

スチール 鈴木愛子 (スズキアイコ)   坂口裕登 (サカグチユウト)   今祥雄 (コンサチオ)  

その他 鳥光浩樹 (トリミツヒロキ)  

◇キャスト

俳優名役名

遠藤賢司 (エンドウケンジ)

◇解説

1969年のデビュー以来、シンガーソングライターの走りとして36年間歌い続ける“エンケン”こと遠藤賢司が、自ら監督・主演・音楽を務めた音楽ドキュメンタリー。

◇ストーリー※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

2005年1月23日、夜11時。運命の一日が始まった。作業はまだ日付が変わらないうちから行われた。エンケン組スタッフはジャパン・ツアーを行っていたスティングのステージが解体されると続々と会場に入り、撮影・照明・音楽録音・舞台設置・飾りつけ・楽器など各持ち場へ散らばった。雪混じりの雨が降る寒い夜だったが作業は夜通し続けられた。セットは舞台の床面積半分を埋め尽くすほどの大きさで、ステージ正面には無数のアンプが富士山の形に積み上げられ、圧倒的な存在感でそびえ立っていた。そしてその麓には、『日本・ボロ』をイメージした四畳半・縁側・あぜ道・ドラムステージが拡がった。夜が明けて1月24日の朝10時30分にエンケン会場入り。日本武道館へ入る前に近所のスタジオで朝練をしてきたらしく、気合がかなり入っている様子だった。山積みされた年代物のアンプを一個ずつ確認しては驚き、四畳半に置かれた狸の置物やレトロな看板を見ては笑みがこぼれた。昼過ぎからサウンドチェックとリハーサルが行われた。エンケンのリハーサルは全曲全フレーズ歌いきるので、本番もしくはそれ以上の時間が必要だった。曲頭から順番に撮影の流れを確認しながら歌い、それに併せて撮影・照明・録音も動きやタイミングの最終調整を行った。日本武道館地下二階の廊下・撮影スタート地点にやって来たエンケンは、ギターと背負いアンプを担ぎ、用意された自転車にまたがると一つ大きく息をして「じゃあ、みなさんよろしくお願いします」とOKサインを出した。スタッフ全員に緊張が走る中、撮影スタートの合図と同時に武道館アリーナ南西の扉が開かれ、轟音と共に自転車を漕ぐ不滅の男がステージにやってきた。こうしてエンケンと日本武道館の五時間に及ぶ対決が始まった。演奏曲数は20曲。撮影は一曲ずつカットをかけずに、衣装替えや舞台転換が入らないかぎりはエンケンの演奏が続き、それを撮影班が記録していった。中盤に入った所でエンケンのノドの調子に異変が起き、声が出にくくなった。どうやらこの日までの度重なる練習でかなり無理をしてきたらしく、静かな曲と激しい曲を入れ替えたりして対応を試みたが状態は良くならなかった。この時点で撮影は大幅に遅れ、時間のリミットが近づいていた。楽屋で休むエンケンは状況を把握すると「この後、予定通り歌うが、良くても悪くても歌うのは一回だけ、すべて一発勝負」と決断した。スタッフに状況をアナウンスし、全てが時間内に収まるように各パートが話し合った。そしてエンケンが「行ける」と判断し撮影が再開され、残り12曲に挑んでいった。途中四回の衣装替えをはさむ他は殆どステージ上から動かなかった。ノドの調子も幾分回復し、一発勝負の緊張感の中を熱演熱唱した。そして前日のスティングのコンサートが終わった同じ夜9時、ステージから自転車を押して武道館を去るラストシーンを収録。「カット、OK!」の声が武道館に響き渡り無事に全てを撮り終えることができた。「みんな、ありがとう!」と両手を突き出すエンケンを祝福で迎えるスタッフ…ようやく日本武道館に盛大な拍手が響き渡った。夜12時。こうしてエンケン対日本武道館の大激戦に幕が下りた。

(c) キネマ旬報社
(c) Variety Japan

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