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作品情報

あさき夢みし

◇基本データ

タイトルあさき夢みし

公開年1974年

製作国日本

配給ATG

◇スタッフ

監督 実相寺昭雄 (ジッソウジアキオ)  

製作 東條あきら (トウジョウアキラ)  

脚本 大岡信 (オオオカ)  

企画 葛井欣士郎   

撮影 中堀正夫   

音楽 広瀬量平   

美術 池谷仙克 (イケヤノリヨシ)  

編集 浦岡敬一 (Keiichi Uraoka)  

録音 杉崎喬 (スギサキタカシ)  

スクリプター 上野尭   

助監督 佐藤静雄 (サトウシズオ)  

照明 牛場賢二   

◇キャスト

俳優名役名

ジャネット八田 (ジャネットハッタ)四条

花ノ本寿 (ハナノモトコトブキ)御所

寺田農 (テラダミノリ)霧の暁

岸田森 (キシダシン)阿闍梨

丹阿弥谷津子 (タンアミヤツコ)大宮院

原知佐子 (ハラチサコ)目井

高橋みどり (タカハシミドリ)和歌

三条泰子 (サンジョウヤスコ)前斉官

東野孝彦 近衛大殿

村松克巳 (ムラマツカツミ)

広瀬昌助 家司

樋浦勉 (ヒウラベン)武士

平泉征 武士

大木正司 (オオキショウジ)庶民男

篠田三郎 (シノダサブロウ)庶民男

小松方正 (コマツホウセイ)善勝寺大納言

古今亭志ん朝 (ココンテイシンチョウ)為家

天田俊明 (アマダトシアキ)万里小路

奥村公延 (オクムラコウエン)三条坊門

殿岡ハツエ (トノオカハツエ)遊女

観世栄夫 (カンゼヒデオ)

渡辺文雄 (ワタナベフミオ)富豪

堀井永子 (ホリイエイコ)富豪の妻

松下照夫 (マツシタテルオ)下男

毒蝮三太夫 (ドクマムシサンダユウ)平二郎左衛門

古川義範 (フルカワヨシノリ)家来

白石奈緒美 (シライシナオミ)庵主

金内喜久夫 (カネウチキクオ)

高野浩幸 (タカノヒロユキ)稚児

柴俊夫 (シバトシオ)警護の武士

香川麻巳 斉宮の女官

◇解説

十三世紀後半王朝の挽歌が貴族たちの胸を掠める時、宮廷の後宮に生きた一人の女性の愛欲、人間としてのめざめ、そして自由を求めての出家を描く。脚本は詩人の大岡信、監督は「哥」の実相寺昭雄、撮影は中堀正夫がそれぞれ担当。

◇ストーリー※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

十三世紀後半、都は後嵯峨法皇院政の時代。法皇の皇子後深草天皇は、既に帝位を弟の亀山天皇にゆずり、富小路殿に仙洞御所をいとなんでいた。二十歳半ばにして世捨人に等しかったわけである。この院には四条という寵愛する一人の女房がいた。四条はある貴族の家に生まれたが、四歳の時から上皇のもとで育てられ、十代半ばになった時、自らの愛人として仙洞御所に迎え入れた。しかし四条には愛人ができる。かねてから四条を愛している霧の暁(西園寺大納言)、執拗に迫ってついには四条を我ものとする真言密教の高徳の僧阿闍梨(上皇の異腹の弟)である。四条はこれらの男たちの愛を受け、それぞれの子供を生むが、全て彼女の手から奪い取られてしまう。彼女は宮廷社会の美しいもてあそびものとしての、自らのはかない存在を自覚せざるを得なかった。ただ一人、始めは四条を恐怖させ、次第にその荒々しい情熱が彼女の心をとらえるに至ったのは阿闍梨だが、彼は流行病であっけなく死んでしまった。やがて、幼い頃から西行絵巻を好んで眺め、西行のように生きたいと願っていた四条は、自由を求めて出家した。天台、真言の貴族的仏教の世界ではなく、遊行放浪していく踊念仏の世界に対する憧れを持つ四条は、みごとな腕前の画や書、また連歌などを道中の資として、待女目井とともに諸国をめぐって歩いた。数奇を日々の糧とし、真実の愛の荒々しい爆発を抑え、風雅の、あるいはまた政治の世界に没頭している男たちから身をふりほどいて、四条は厳島、熊野、その他日本各地を歩きまわった。王朝の幻影がくずれ去った後の、武士が支配する新しい社会の中で、彼女は目井とも別れて、一人の尼絵師として闊達に生きてゆく。彼女の生んだ娘は、今の帝の娘で高名な歌人となっているらしい。しかし、四条はただ一人、今日も街道の砂埃をまきあげながら歩いている。

(c) キネマ旬報社
(c) Variety Japan

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