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作品情報

ひかりごけ

◇基本データ

タイトルひかりごけ

公開年1992年

製作国日本

配給ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画

◇スタッフ

監督 熊井啓 (クマイケイ)  

製作 内藤武敏 (ナイトウタケトシ)   相澤敏 (アイザワ)  

原作 武田泰淳 (タケダ)  

脚本 池田太郎 (イケダタロウ)   熊井啓 (クマイケイ)  

撮影 栃沢正夫 (トチザワマサオ)  

音楽 松村禎三 (マツムラテイゾウ)  

美術 木村威夫 (Takeo Kimura)   丸山裕司 (マルヤマユウジ)  

編集 井上治 (イノウエオサム)  

録音 紅谷愃一 (Kenichi Beniya)   野中英敏 (ノナカヒデトシ)  

スチール 赤井博且 (アカイヒロカツ)  

助監督 高根美博   

照明 岩木保夫 (イワキヤスオ)  

◇キャスト

俳優名役名

三國連太郎 (ミクニレンタロウ)船長、校長(二役)

奥田瑛二 (Eiji Okuda)西川

田中邦衛 (タナカクニエ)八蔵

杉本哲太 (スギモトテッタ)五助

内藤武敏 (ナイトウタケトシ)作家

笠智衆 (Ryu Chishu)裁判長

井川比佐志 (イガワヒサシ)検事

津嘉山正種 (ツカヤママサネ)弁護士

◇解説

戦時中に実際に起こった食人事件をもとに描かれた武田泰淳の同名小説の映画化。脚本・監督は「式部物語」の熊井啓。共同脚本は池田太郎。撮影は同作の栃沢正夫がそれぞれ担当。

◇ストーリー※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

北海道の知床半島・羅臼を訪れた作家を案内する地元中学校の校長。2人は天然記念物のひかりごけが簇生するマッカウシ洞窟内で金緑色の光を投げかける一面のひかりごけに圧倒される。その帰途、校長は昭和18年に起こったある事件の話を作家に語った。それは軍属だった4人の漁師を乗せた船から転落し、吹雪の烈しい荒海を泳ぎ抜け、マッカウシ洞窟に唯ひとり漂着した船長が、自らを励まし寒さと飢えに耐え忍び、遂に3カ月後、無事生還したというのだ。だが、生還から5カ月後、沖から漂着したリンゴ箱内にバラバラの人骨と衣服が納められているのが発見され、警察の取り調べを受けた船長は、洞窟内にもうひとり生存していた西川という船員が力尽きて死亡した後、彼の屍肉を食べて生きながらえたのだと自白、美談は一気に人食肉事件に転落する。しかし、なおも校長は、その船長の自白に疑問を呈する。ひとつは他の2人の行方不明船員も船長と西川が食べたのではないか? もうひとつは船長が西川を食す目的で殺人を犯したのでは? ということだった。校長の話に導かれるように作家は、洞窟内の極限的な人間同士の葛藤、そしてその後、船長が裁かれる裁判へと思いを馳せ、構想をたて始めていた。裁判官や遺族を前に船長は他人の肉を食べた者か食べられた者に裁かれたいと言う。やがて船長の脳裏に洞窟で起こった一部始終が甦えり、裁判長、検事、弁護人、そして死んだ船員の八蔵、西川、五助に見送られてひとり洞窟の中へと消えていく船長。その洞窟を前に、この不条理な事件の取材を終えた作家は、何かにとりつかれたかのように羅臼を後にするのだった。

(c) キネマ旬報社
(c) Variety Japan

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