風の歌を聴け
| ◇基本データ |
|
| タイトル | 風の歌を聴け |
|
| 公開年 | 1981年 |
|
| 製作国 | 日本 |
|
| 配給 | ATG |
|
| ◇キャスト |
|
| 俳優名 | 役名 |
|
| 小林薫 (コバヤシカオル) | 僕 |
|
| 真行寺君枝 (シンギョウジキミエ眞行寺君枝) | 女 |
|
| 巻上公一 (マキガミコウイチ) | 鼠 |
|
| 坂田明 (サカタアキラ) | ジェイ |
|
| 蕭淑美 | 鼠の女 |
|
| 室井滋 (ムロイシゲル) | 三番目の女の子 |
|
| 広瀬昌助 | 旅行センター係員 |
|
| 狩場勉 (カリバツトム) | 当り屋・学生風の男 |
|
| 古尾谷雅人 (フルオヤマサト) | 当り屋・柄の悪い男A |
|
| 西塚肇 (ニシヅカハジメ) | 当り屋・柄の悪い男B |
|
| 黒木和雄 (クロキカズオ) | 精神科の先生 |
|
| ◇解説 |
|
| 夏休みに、生まれ故郷の海辺の街に帰省した主人公の大学生と、馴染みのバーでの旧友との再会や、女の子との出会いを描く。七十九年度『群像』新人文学賞を受賞した村上春樹の同名の小説の映画化で脚本・監督は「ヒポクラテスたち」の大森一樹、撮影は渡辺健治がそれぞれ担当。 |
|
| ◇ストーリー | ※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。 |
|
| ドリーム号で神戸までと言うと、受付の男は怪訝そうな顔をした。今、東京から神戸まで行くバスはない。十年前の夏休み二十一歳の“僕”は神戸、三の宮駅前をドリーム号から降りた。僕は昔馴染みの「ジェイズ・バー」に入って行くと、ジェイは「お帰り、友だちが待ってるよ」と言う。指さす方を向くと「春休みからずっと待っていたんだ」と酔った“鼠”がフラついた足どりでカウンターにやってきた。ビールを飲んで再会を祝う二人。僕と鼠の出会いは、二人が鼠の運転する車に乗っていて横転したときだ。怪我一ツなかったツキを大切にしようと二人はコンビを組んだ。鼠の家は大金持ちで、彼は今、大学を退学している。数日後、僕はジェイズ・バーで飲み過ぎて倒れている女を家まで送って行った。翌朝、女は同じ部屋にいる僕に「酔った女に手を出すなんて最低」と言う。「何もしていない」との僕の言葉をてんで信じない。僕に放送局から電話が入った。DJが言うには“ビーチ・ボーイズ”の「カリフォルニア・ガールズ」を僕にプレゼントのリクエストした女の子がいると言う。高校時代、クラスメイトにそのレコードを借りて返していないことを思い出した僕はレコード店に入った。その店にあの女がいた。女と僕は次第に打ちとけていく。僕はかつて三人の女と寝たことがあり、その場面を思い出した。女には小指がなく、それが双子の姉と唯一の区別になっていると言う。父を憎み、金持ちを嫌う鼠は、8ミリ映画を作っている。夏休みが終りに近づく頃、鼠の様子に変化が現れてきた。ジェイは「みんな帰る所があるけど、鼠にはそんな場所がないんだ」と言う。夏の終り、それは僕には青春の終りのような予感がする。その秋、鼠から「土掘り」を描いた8ミリが送られてきた。十年後の今、僕はジェィの店に行くが、そこは誰もいない廃虚となっていた。 |
|
(c) キネマ旬報社
(c) Variety Japan